株の口座開設後に入金をしたら、早速株を購入してみましょう。
最初は、どきどきして、なかなか株を買えないかもしれません。
そんな方のために、最低限知っておきたい株の買い方について紹介します。
買う銘柄を選定
まず購入する株の銘柄を選定します。
といっても、株の初心者がいきりなり上がる株を見つけ出すのは、困難です。
最初は、練習と思って買って、すぐ売るくらいに思ってみてもいいと思います。
ですので、次のようなものに絞って購入してみましょう。
- 安めで株価の変動が少ない銘柄
- 1株単位で購入できる銘柄
- 単位未満株(ミニ株やS株など証券会社が提供しているサービスで、売買単位が100株以上でも1株単位から購入できるサービス)
また、ある程度株の売買のやり方が分かってきたら株初心者におすすめ!株主優待で手堅く稼ぐ方法でも紹介しているように、株主優待で上がる株をチェックしてみるのをおすすめします。
売買単位を確認
株を購入する際にその株が何株から購入できるのかをチェックしましょう。
銘柄によって、売買単位が異なるためです。
通常は、以下のような単位で購入できます。
- 1株
- 100株
- 1000株
といってもほとんどの株は、100株が最小単位となっています。
ちなみにこの最小単位を単元と呼びます。
100株の銘柄を200株購入した場合は、2単元となります。
ですので、1000株のものを2000株購入しても2単元ということになります。
株関連サイトや証券会社によっては、単元株数と記載しているところもあるので、覚えておきましょう。
また、将来的には1000株の売買単位は廃止され、100株に統一される動きもあります。
売買単位の統一 | 日本取引所グループ
株の取引時間について
株は、24時間いつでも売買できるわけではなく、取引する時間が決められています。
以下のように取引所によって、異なりますが通常は9時~15時と覚えておけばよいでしょう。
東証以外の取引所の銘柄を購入した際は、15時30分までとなっているので注意が必要です。
取引所名 | 前場 | 後場 |
---|---|---|
東京証券取引所(東証) | 9:00~11:30 | 12:30~15:00 |
札幌証券取引所(札証) | 9:00~11:30 | 12:30~15:30 |
名古屋証券取引所(名証) | 9:00~11:30 | 12:30~15:30 |
福岡証券取引所(福証) | 9:00~11:30 | 12:30~15:30 |
ちなみに注文自体は、24時間、土日祝日に限らず出すことができます。
ただし、実際の売買は時間帯、曜日により次の取引時間や次の営業日になります。
例えば、土曜日に注文すると月曜日に売買されることになります。
また、月曜日の8時に注文すると実際には月曜日の9:00に注文がだされます。
株注文の予約のような感じです。
なお、FXとよばれる通貨を投資する金融商品の場合は、24時間取引が可能です。
取引時間の用語
取引時間には、次のような用語があります。
株関連のニュースでは、よく使われる用語なので覚えておきましょう。
- 立会時間
- 前場(ぜんば):午前の立会時間
- 後場(ごば):午後の立会時間
- 寄り(寄り付き)
- 引け
立会時間は、株の売買ができる時間をさします。
また、午前と午後はそれぞれ次のようによばれます。
寄りとは、最初に成立した売買のことを指します。
また、後場の最初の取引を後場寄りとよびます。
引けとは、寄りとは逆に立会時間の最後の取引のことを指します。
また、前場の引けを前引け、後場の引けを大引けとよびます。
注文方法
一般的な注文方法
株の売買の仕方には主に次の3つがあります。
成行注文
特に金額を指定せずに注文する方法です。
ほぼ即時に取引が成立する約定(やくじょう)となります。
なお、買いの場合には、現在手元にある金額である買付余力が足りない場合には、成行注文は行うことができません。
成行注文の場合には、その日の値幅制限の上限の金額で注文を出すためです。
値幅制限とは、株価の急激な変動によって損害がそれ以上広がらないための仕組みです。
ちなみに、値幅制限の上限になった場合をストップ高(S高)、下限になった場合をストップ安(S安)とよびます。
この、ストップ高、ストップ安になると取引時間内であってもそこで取引が終了となります。
成行注文のメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
現在の値段ですぐに売買が可能になります。
相場の値動きが激しい時に利用すると、買いの場合は高値で、売りの場合は安値と、思わぬ金額で約定する可能性があります。
指値注文
金額を指定して注文する方法です。
成行注文と異なり指定した金額で取引が可能です。
指値注文のメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
指定した金額で購入するため、成行注文のような予想もしない金額で売買してしまうことがありません。
指定した金額で購入するため、売買のチャンスを逃す可能性があります。
例えば、買い注文の場合、現在705円の株を700円で指値注文したとします。
この場合、705円、もしくはそれ以下にならないと買いが成立しません。
この後、705円の株が大きく上昇した場合には、機会損失になってしまいます。
逆指値注文
逆指値注文は、指定した金額以上もしくは、以下になった場合に、売買を実行する方法です。
逆指値は、それだけで注文するのではなく、指値か成行を組み合わせて注文を行います。
例えば、買い注文を逆指値でする場合、次のような使い方になります。
- 逆指値+指値:1,000円以上になったら、指値1,010円で発注
- 逆指値+成行:1,000円以上になったら、成行で発注
逆指値注文のメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
指定した金額以上、以下にならないと売買が発生しません。
ですので、仕事などで頻繁に相場をチェックできない場合などにおすすめの方法です。
また、一定の金額になったら売りを行うことで、利益確定売りや損切りができることもメリットです。
指定した金額以上、以下にならなければ発注されません。
当日売買したい場合には、次で紹介する不成などのオプションを設定することで、このデメリットを解消することも可能です。
もちろんその場合は、予想よりも高値で買ってしまったり、安値で売ってしまう可能性もありますので注意が必要です。
特殊な注文方法
上記の一般的な注文方法と組み合わせて、利用すると便利になる特殊な注文方法があります。
通常は注文画面上に執行条件と表示されている箇所になります。
株の初心者が使うことは基本的にありません。
ある程度株の売買を行った時に利用してみましょう。
時間帯の指定
通常は指値注文による金額か、成行注文での約定となります。
ですが、寄りや引けといった時間帯に合わせて注文することも可能です。
寄指(よりさし)・寄成(よりなり)
前場と後場それぞれの取引開始時の最初の売買でついた金額で注文する方法です。
前場前に注文すれば、前場の寄り付きで、後場前であれば後場の寄り付きでの注文になります。
なお、前場で値付かずとなった際には、後場へ持ち越しとなります。
また、寄指の場合、寄り付きで売買が成立しなかった場合には、注文は失効となります。
また、寄り付き注文では、板寄せ方式が用いられるため割安で買える買える可能性があります。
引指(ひけさし)・引成(ひけなり)
前場と後場の取引終了の引けに取引を行う注文方法です。
前場の引け前に出した注文は、前場引けのみに適用されます。
後場には引き継がれません。
寄り注文と同様に、板寄せ方式が用いられます。
IOC指・IOC成
IOCは、Immediate or Cancel orderの略で、ザラバにおいて指定した金額か有利な金額で全数量を即座(Immediate)に約定します。
また、指定した金額で売買成立しなかった場合には、注文をキャンセルします。
相場の変化が激しい時などに有効な方法です。
不成(ふなり)
寄り付きからザラバでは、指値で注文します。
その後、約定しなかった場合には、前場であれば前引け、後場であれば大引けに成行注文を行います。
なお、前場での注文は、後場に引き継がれません。
期間の指定
上記の時間帯の指定だけでなく、期間を指定することも可能です。
当日中
当日での注文のみ有効になります。
当日約定しなければ、失効となります。
期間指定
指定した期間中ずっと同じ条件で注文を行います。
さいごに
株の買い方について紹介しました。
いきなり全てを把握するのは難しいので、自分で実際に取引してみることをおすすめします。